RON LIBERTADO

昨日のお昼は、タイコ仲間とうなぎを食べに行こうという事で、浅草に行った訳ですが、初小川はお昼だというのに予約で一杯で入れず。そもそもお昼に予約入れて食事するなんて粋じゃないと私は思っているので、お昼に決して予約は入れません。入れた時が、そのお店との出会いです。で、近くの色川も結構並んでいましたが、とりあえず入れそうなので私にしては珍しく30-40分並んで入りました。

オーダーは、うな重の特。

出来上がるのを待っている間中キューバ系の話題で話は尽きる事無く延々と続きそうな勢いでしたが、そうこうするうちに出てきました。出てきたら皆無言…

値段の割には、見た目うなぎの量もボリュームがあります。うなぎ自体は、脂にしつこさの残らない細目のものを使っていて、蒸しも焼きも普通なのですが、食後口の中に脂っぽさが残りません。しかしながらいいところばかりではなく細目のうなぎの弱点である蒸しで出るふっくらした食感を期待される方には多少不満が残るかもしれません。タレは、甘さ辛さの双方が際立つ濃い目の後を引くタイプで、ご飯も粒立ちよく良い感じで炊けています。

お新香は、奈良漬と胡瓜の二点盛。最初っから醤油が掛かっているのは頂けません。特に奈良漬に醤油は不要です。

お吸い物は、肝吸いではなく三つ葉ととろろ昆布で、肝こそ入っていませんが、ダシ加減も良く、塩梅も暑い夏には丁度いいくらいではないかと思います。

ということで、江戸の庶民派うなぎを戴きたくなったら是非行ってみてください。

ご馳走さまでした。

うなぎ好きとしては、ことある毎にうなぎの良さを身近な人たちにアピールしている訳ですが、今までは、「どこのうなぎ屋が美味しいですか？」という質問が多かったのですが、最近では「本当にうなぎは、滋養に良いのか？」などといううなぎ自体に関する質問を受ける事が多くなったので、ここでうなぎの栄養面での素晴らしさを報告しておきます。


■　うなぎは魚介類の中でも特に栄養価の高い食品です｡

蒲焼に含まれるビタミンの中でも特に豊富に含まれるビタミンAは、いわしの100倍、豚肉や牛肉の300-500倍に相当します。蒲焼一人前で成人男子の2日分のビタミンAを摂取する事が可能で､特に肝は身の3倍強の含有量です。ビタミンAは、皮膚や粘膜や免疫機能を維持する働きがあり、最近では癌の予防や治療に効果があることが確認されているようです。

ビタミンEも豚肉や牛肉の約10倍の含有量です。ビタミンEは、老化防止や冷え性、シミ、しもやけ、脂肪肝の抑止などに効果があるといわれています。

その他にも夏バテ防止に効果のあるビタミンB群（B1、B2､B6､B12）、イライラ防止に効果的なカルシウム、骨粗しょう症に効果のあるビタミンKなどが消化吸収しやすい形で含まれています。その他にもビタミンD、亜鉛､鉄なども含まれています。

コレステロールを気にされる方もいますが､魚類に含まれる脂肪成分はコレステロールを抑制する働きのある不飽和脂肪酸で、血中のコレステロール値を抑制する働きのあるDHA（ドコサヘキサエン酸）やEPA（エイコサペンタエン酸）を多く含んでいます。またこのDHA､EPAは脳の発育や機能を維持し、大腸癌の発生や転移の予防､抗癌剤による脱毛の抑止などにも効果があると言われています。但し、高脂血症の人は、食べ過ぎには注意が必要です。

うなぎを食べると精がつくといわれる理由は、精子を構成する主要タンパク質であるアルギニン（アミノ酸）が、うなぎの脂肪に大量に含まれているためと言われています。

うなぎの皮の表面のヌルヌルした物質（ムチン）は、胃壁を保護し粘膜を修復する作用があります。

うな重に欠かせない山椒は漢方薬としても知られており、脂肪の酸化を防ぎ消化を助ける薬効があります。

うなぎ屋さんのお新香によく奈良漬が出される事があると思いますが、奈良漬に使う酒粕の色素（メラノイジン）には、うなぎに大量に含まれるビタミンやカルシウムの吸収を助ける働きがあると言われています。