#001 Legend of Cuban Rum2006/02/12 15:47:30

Legend of Cuban Rum

品名:Legend of Cuban Rum
原産国:キューバ
アルコール度数:45度
容量:700ml
輸入業者:株式会社ジャパンインポートシステム

さて最初に紹介するのは、もしや!そうです、ラム好きなら一度は口にしてみたい所謂幻系ラム「レジェンド・オブ・キューバン・ラム」です。中々手に入り難いのもそのはず、瓶詰めは毎年1回のみで150~300本程度とのことです。探さないと見つからないと思いますが、見つけたら即買いですね。飲み口は、まろやかで芳醇。まさにラム古酒の樽味が楽しめる一本です。

■伝説のキューバ産ラムのお話■ (輸入業者さんからのこのラムに関する情報)

人生がそうであるように、酒とは出会いである。私にとってそんな想いにしみじみと浸れるのがこの酒だ。『レジェンド オブ キューバンラム』。このラムは、1940~50年代にキューバで蒸留された後に樽詰めで海を渡り、スペインへ運ばれ名門一族の酒蔵において、ソレラ・システムで熟成されたものである。そこで登場する人物がミゲル・バルデスピノ。バルデスピノ家は、創業1340年まで遡るシェリー酒の名門。家族経営によって、代々受け継いできた看板を守る彼に突然不幸が襲った。大切な息子は病床の身に、そして地元のパレードの女王に選ばれたほどの美人であった愛娘を交通事故で失ってしまう。私がはじめて彼のボデガ(酒蔵)を訪ねたのは今から8年前。そこは、まるで博物館であった。樹齢百年のブドウの樹や19世紀から使っている足踏み式の手動式ラベルマシーン、そして戦前の銀行の窓口を想わせる堂々たる造りの受渡し場所、目の前がタイムスリップした気分だった。もっと驚いたのは、彼が所有する古酒のコレクション。特にシェリーやブランデーの膨大な数に観るだけで酔わされた。歴史の重みを肌で感じた。「そこに行ったら最後にラムが振る舞われるから、飲まないときっと後悔するわよ。今では絶対手に入らないキューバ産のすごい古酒だから」。ほぼ一日がかりで広大な畑やいくつかあるボデカを案内してもらって、そのまま帰ろうとした時、シェリー酒の評論家である明比淑子さんの言葉を思い出した。「ラムを飲ませてください」。ちょうどボデガの入り口に樽が2つあった。飲んだ瞬間に・・・まいった。その優雅なアロマは、コニャックのよう。我慢ができず、このラムを分けてほしいと彼に頼んだのだが・・・「これはとても珍しいもので僕の宝物、このボデガを訪れた人だけにしか飲ませないし、売り物ではない」。それから数年後、彼はその膨大な古酒とともに会社を売り払った。二人の子供の数奇な運命が、彼から、名門としての誇りも、仕事への情熱をも奪い去ったのかもしれない。結局新しいオーナーにラムの件をお願いしたところ、門外不出のこの酒をようやく手にすることができた。このラムは、1962年の革命以前のキューバがアメリカの資本主義にどっぷりとつかり、豊かさを謳歌していた時代の空気を感じさせる。今日のような社会主義の統制経済のもとでは生まれるはずもない、贅沢で華やかな味わい。そしてミゲル氏が会社を手放さなかったら、この世に出ることもなかったであろう、貴重なコレクション。彼のボデガは今、更地になっているという。失われてしまった時間が、すべてそこに詰まっている。まさしく “伝説のラム”である。

輸入業者さんのこのラムに対する熱い思いが伝わってきますね。こういう背景を感じつつラテンジャズを聴きながらこのブログを書いてます。勿論これを飲みながら…

コメント

_ Yamaki ― 2006/02/13 13:59:55

ブログ開設おめでとうございます。
ラムはなかなか種類を売ってるところがなく情報もあまり見かけないので期待しております。
ちなみに、東京・横浜近郊で種類を揃えている酒販店としてはどこがお勧めでしょうか?

_ 庵主 ― 2006/02/16 12:48:41

横浜近辺は、よく知りませんが、東京ですと八重洲地下街にあるリカーズハセガワさんが結構な品揃えをされていると思います。

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