美國屋(東京 日本橋)2011/02/12 14:00:12

美國屋(東京 日本橋)


小雪が少し舞い散る中、日本橋の高島屋の隣にある美國屋に初めて入ってみた。

うなぎ屋らしく、間口の狭い細長い作りで、各階の席数は少ないものの三階まであるようで、二階席に通されお茶とお絞を店員が持ってきてくれる。寒いのでとりあえずお茶をすすると中々美味しいお茶。無くなりかけると店員が気付いて新しいのをサッと入れてくれる。給仕に慣れたベテラン店員っぽい動きだ。

メニューは、うな重二種類と二段重が一種類の三種類。なので、うな重の大きい方を戴く事にする。

うなぎの大きさは値段相応といった感じ、この時期のうなぎにしては多少脂のノリが少ない感も否めませんが、蒸し普通の焼き多少香ばしめで結構好きな感じの仕上げです。タレは、辛過ぎず甘過ぎずでサッパリした仕上がりになっているので、後味も悪くありません。ご飯も粒立ちよく炊けていていい感じです。

肝吸いは、上品なダシ加減で美味しいのですが、温いのが戴けません。汁物の器が広口の場合に結構多いパターンですが、温い肝吸いほど興醒めさせられるものはありません。折角の新鮮な大振りの肝が勿体無いです。

お新香は、胡瓜、沢庵、大根、茄子の四点盛。薄味でサッパリした食感に漬け上がっています。

サッパリとうなぎを戴きたい時には、いいお店かもしれません。肝吸いさえ熱々で出してくれたらまた行くんだけどな…

幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷展(東京 日本橋 INAXギャラリー)2011/02/12 14:50:44

幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷展(東京 日本橋 INAXギャラリー)


日本橋にあるINAXギャラリーに幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷展を観に行ってみた。

松浦武四郎とは、幕末期に蝦夷地探検家として名をはせた北海道の名付け親。晩年、一畳敷と呼ばれる一畳の書斎を建てた旅人である。二笑亭ファンとしては、この一畳敷のコンセプトは見逃せない。

松浦武四郎は、三重の松阪に生まれ、七歳で近所の和尚から読み書きを習い、その頃から名所図会(諸国の名所を図入りで紹介した本)を愛読。十三歳から儒学者の下で勉学に励む一方、古物に対する関心が高く様々な古書や骨董品を買い集めその支払いに困りはて自宅にあった絵画や家宝を勝手に持ち出しては古物商に売却。十六歳で置手紙を残し独り江戸へと旅立つ。ここから彼の長きに渡る人生の旅路が始まるのです。

晩年八年の歳月をかけ全国各地の神社仏閣などから由緒ある古材を集め自宅に一畳敷の書斎を完成させ、その古材の詳細と壁書や図面を木片勧進として明治二十年に出版。

この人知れば知るほど、そのバイタリティと行動力に驚かされます。好きな事に一点の曇りもない真摯な姿勢で取り組むその姿には説得力があり清々しくもあります。カッコいい人というのは、こういう人の事をいうのでしょうね。