フセイン・チャラヤン - ファッションにはじまり、そしてファッションへ戻る旅(東京都現代美術館)2010/05/16 20:03:40

フセイン・チャラヤン - ファッションにはじまり、そしてファッションへ戻る旅(東京都現代美術館)


今日は少し風があるけど朝から快晴。久しく美術館に行っていなかったので、フセイン・チャラヤン - ファッションにはじまり、そしてファッションへ戻る旅(http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/113/)を観に東京都現代美術館へ自転車でひとっ走り。

キプロス生まれロンドン在住のフセイン・チャラヤンは、ファッションデザイナーという枠にはまらないアーティストです。

大学の卒業制作として発表した数ヶ月間土中に埋めたシルクのドレス「埋められたドレス」で、一躍注目を浴びて以来ファッションとアートの領域を行き来する類稀なるアーティストです。

今回初めて埋められたドレスシリーズの現物「逸脱する流れ」を観ましたが、素材のダメージや色の変化など微妙な朽ち果て具合が、全体としてまとまっているという何とも不思議なドレスでした。

「麻酔」という映像作品も静謐とした映像の中に宿る暴力性が断片のように散りばめられており中々印象深い。目隠しをした紅いドレスを着たピストルを持った少女のシーンが象徴的。

三年ほど前に国立新美術館の「スキン+ボーンズ」という展覧会で観た時初めてイイなと感じて以来、何度か作品を観てきましたが、これだけまとまった作品群を見たのは初めてです。ファッションに興味のある方はもとより、現代アートファンにもお薦めできる展覧会です。

Plastic Memories – いまを照らす方法(東京都現代美術館)2010/05/16 20:42:22

Plastic Memories – いまを照らす方法(東京都現代美術館)


東京都現代美術館の常設展が、MOTコレクション「Plastic Memories – いまを照らす方法」(http://www.mot-art-museum.jp/collection/index.html)という展示会に入れ替わっていました。

お気に入りは、クリスチャン・ボルタンスキーの「死んだスイス人の資料」でしょうか。ボルタンスキーらしい祭壇の様な妙な威圧感とシンプルながらも怪しげなライティング。展示の仕方も中々イイ感じで斜めってます。

初めて観た作家では、アピチャッポン・ウィーラセタクンの映像作品「エメラルド」。朽ち果てたホテルの一室に浮かぶ無数の白い浮遊物体とそこで交わされる様々な会話。生きながらあの世に行った感じがする作品です。

石内都の大野一雄(舞踏家)の皮膚を撮った写真も異様な力強さを感じさせます。